今、テレビで
「スターウォーズ」エピソード4をやっている。ルークが二つの夕陽を眺めている。やっぱ旧作はロマンがあっていいな~。マーク・ハミルもこのときは可愛かったのに・・・。
きゃ!アレック・ギネスが出たわ!おじいさま素適ー♪
さて、今回とりあげる映画は、好きな映画というより、見たときの衝撃の大きさが忘れられないという意味で心に残っている映画だ。
「ユージュアル・サスペクツ」 1995年の作品。
《見破りますか?だまされますか?》
麻薬取引が行われていた港で、貨物船の爆発事故が起き、多数の死者が出る。生き残った冴えない詐欺師
ヴァーヴァル(ケビン・スペイシー)が警察の尋問を受けるのだが、ヴァーヴァルは以前にある事件の容疑者として、元汚職警官の
キートン(ガブリエル・バーン)や犯罪常習者ら
(ベニシオ・デル・トロ、スティーブン・ボールドウィン、ケビン・ポラック)たちと警察に拘束され、すぐに釈放された過去があった。
刑事(チャズ・パルミンテリ)は、ヴァーヴァルから話を聞くうちに、事件の背後に見え隠れする
「カイザー・ソゼ」なる謎の人物の存在を知るのだが・・・。
あらすじが書きにくいですね、この映画。とにかくようするに
カイザー・ソゼなのよ、カイザー・ソゼ!!!私はたまたまこの映画は一人で見に行ったんだけど、終わった瞬間一人で来たのを激しく後悔した。なぜかというと、あまりにも鳥肌がたちまくり興奮しまくりで、誰か隣にいる人の腕をバンバン叩いて
「ちょっとーーー!!」と叫びたかったからだ。まさか見ず知らずの人の腕を叩くわけにもいかず。
この映画は当時リピーター割引をやっていて、2回目以降の鑑賞は1000円で見られるのだったと思う。事実、私のすぐ近くで見ていた男性客は、上映後、即効で次の回のチケットを買い求めていた。私もできればもう一度見直したかった。そういう映画なのだ。
映画全編を通して語られる、カイザー・ソゼの、泣く子も黙る、背筋も凍る伝説。(ちなみにソゼの代理人というか弁護士として登場する
ピート・ポスルスウェイトの役名はなぜか
コバヤシ。監督の
ブライアン・シンガーが、小林さんという日本人にお世話になったからだとか)
カイザー・ソゼは何者なのか。事件の裏にある真相は何なのか。見ているこちらはついていくのに精一杯、ひたすら振り回される。そして最後にまるで霧がサーッと晴れるように、真相が明らかになったときの衝撃といったら。いやー私、本当に寒気がしましたよ。まさに「やられた!」って感じ。鮮やかすぎる。
監督のブライアン・シンガーはまだ20代でこの作品で成功を収め、一時期はかなり有頂天の天狗野郎になっていたらしいけど、まあ無理はないかもしれない。たしかにあんたはスゴイよ。この、
「仕掛けてやろう」という姿勢が鼻につく人も多いらしいが、こういうトリッキーな作品は、騙されて楽しんだ方が得だと私は思う。それにしても最近こういう大どんでん返しで「どひゃー!」とひっくり返らせてくれる映画、見てないなー。
ケビン・スペイシーはこれでアカデミー助演男優賞を受賞したけど、あのときはまだダサさ丸出しで面白かった。なんかもう「アイム ソー ハッピー!!!!(大はしゃぎ)」みたいなノリで。
その後はあっという間にスターダムにのし上がり、アカデミー賞に現れるたびに貫禄ついちゃって面白くないわー。
そしてこの映画、一応主演はガブリエル・バーンなんですね。最近あまりお見かけしなくなったけど、ガブリエル・バーンって結構好きだった。この人出てくると、ちょっと安心して見られるタイプの俳優で、ハンサムというわけでもないのに、スクリーンで見るとなぜかとても「イイ男」に見える人です。