ちょっと更新が滞っておりました。
いろいろ思うところがありまして、ブログ手付かず状態でした。
やっと復活です。訪れてくださった皆さん、いつもありがとうございます!ぺこり。
「星座シリーズ」、久々に気合入れて行ってみたいと思います。今回は
「乙女座」です。
乙女座といえば、潔癖で職人気質で繊細な星座でありながら、前回の
海外スター版では意外にも
女泣かせのちょいワルオヤジ(?)がズラッと並んだ記憶がありますが、アジアでは一体どんな顔ぶれなのでしょう?!
さっそく見てみましょー!
☆ 乙女座の有名人(アジア編)☆
・石井竜也 ・岡田真澄 ・緒形直人 ・小林薫 ・玉置浩二 ・中井貴一 ・仲村トオル
・藤竜也 ・別所哲也 ・松田優作 ・矢沢永吉 ・ペ・ヨンジュン ・レスリー・チャン
・安達祐実 ・安室奈美恵 ・飯島愛 ・荻野目慶子 ・城戸真亜子 ・紺野美紗子
・斉藤由貴 ・高橋ひとみ ・竹下景子 ・早見優 ・細川ふみえ ・八代亜紀 ・ケリー・チャン
うーん・・・。やっぱり皆さん乙女座っぽい・・・。
まず、男性に関しては、海外スター同様、
ちょいワルオヤジが来ましたね(笑)。岡田真澄さんにしろ藤竜也さんにしろ矢沢さんにしろ優作さんにしろ、なんかムンムン匂う「ちょいワル」な香り。その一方で、ちょっとドン臭いくらいドシッと構えた
生真面目な雰囲気の男性が多いのも乙女座の特徴でしょうか。緒形、小林、中井、別所氏あたりは、いわゆる
「いい人」系の顔ぶれですね。ミュージシャンの石井、玉置両氏が乙女座なのはもう納得ですね。元ファンの私からすれば、玉置さんなんて
完璧主義の職人気質アーティストの典型ですから、まさに乙女座そのものです。
そして、何といっても
微笑みの貴公子が乙女座っつーのがまた出来すぎ(笑)!ナイーブすぎるくらい周囲に気を使ってそうでいて、意外と「オレ流」を通してそうなヨン様も「乙女座」の王道という感じがします。
女性陣は、これまた
「もったり」した大地を思わせる美人が多いですね。わりあい情念を感じさせる顔ぶれでもあり、しっとりしてるというかちょっと重い恋愛をしそうというか(笑)。でも永遠に
「少女っぽさ」が抜けない幼い顔立ちの人も多い気がします。「乙女座」って
「処女宮」とも書きますし生真面目さも持ち合わせているので、やっぱり軽いノリとはほど遠い雰囲気がありますね。文章を書いたり絵を描いたり、わりと創作の才能がある人が並んでいる気がします。飯島愛さんなんて実はベストセラー作家ですしね、一応(笑)。
乙女座の有名人・文化人では、
井上陽水、
コシノジュンコ、
なかにし礼、
野茂英雄、
浜田幸一さんらがいらっしゃいます。
ダウンタウンの松本さんも乙女座だそうです。
☆ 乙女座シネマ この一本!☆
職人気質(しつこい?)の乙女座、映画界では「なるほど!」の顔ぶれが並びました。
まず
ティム・バートン。オタクのプリンスとでも言うべきあの独特なワールドと、異様さと美しさが混在する映像美。細部まで徹底的にこだわるあの執念はまさに乙女座男。大雑把な人間だったら、決してついていけないであろう、あの完璧主義ともいえる独自の世界は、まさに緻密な職人技を得意とする乙女座ならではの気がします。
それから大御所では
ブライアン・デ・パルマも乙女座です。この方もカメラワークにこだわりのある方ですよね。
ニコラス・ケイジ主演の
「スネーク・アイズ」で、冒頭の13分間を長回しのワンカットで捉えた映像は当時大変な話題になってましたねー。
私なんて
「13分間カメラが途切れない」と聞いてから見たので、見ている間は思わず息を止めそうになりました(笑)。あのこだわりっぷりも凡人にはよく分かりませんが、臨場感を出すってことですごい技なんでしょうね。でも知らずに見てたら、私絶対気付かなかったけど(笑)。
そして、もう一人。
「アメリ」で大ヒットを飛ばした
ジャン・ピエール・ジュネ監督も乙女座です。「アメリ」は風変わりだけど自分の恋にはとことん内向きな女の子が主人公の、ファンタジックな映像を駆使した愛すべき作品。私はこの作品は、あまりにも評判になりすぎていたので返って天邪鬼な気持ちになって敬遠していたんですけど、WOWOWで放映されたときに気分を入れ替えて見てみたら、思いっきり感情移入して泣きました(笑)。泣く映画じゃないか。でも映像遊びにとことんこだわったちょっと変わった可愛らしい小品、というだけでなくて、「自分の殻を破ること」について教えてくれる清清しい作品であり、見終わったときに爽快な幸福感を味わえた作品で、私はかなり気に入った記憶があります。(1回しか見てないけど。)でもこれ、人によってはすごいイライラする映画でしょうね(笑)。
「アメリ」の映像のこだわり方って、ティム・バートンの世界とちょっと通じる気がします。トーンは全然違うんだけど、なんだろう、映画を作るうえで監督が大切にしているものが共通しているような感じ。人によってはそれが役者のダイナミックな演技だったり、壮大な自然の美しさだったり、斬新でスタイリッシュな映像だったり、哲学的なメッセージだったりいろいろだと思うんだけど、ジュネ監督やバートン監督は、画面の隅っこに映る小さな小さなモノや人物にまで何かを投影するような、ええと、
「贅沢なおままごと」とでも言ったらいいのかしら、そういう下手すると自己満足で終わりかねない「美」への追求と執着を感じるんですよ。乙女座らしいな~と思いますね。
☆ 乙女座の小説家 ☆
乙女座の作家が書いた小説で紹介したい作品は2つあります。
まずは
曽野綾子さんの
「天上の青」。曽野綾子さんはクリスチャンでいらっしゃるそうですけど、この物語のヒロインもやはりクリスチャンです。
洋裁で生計をたてながら一人慎ましく暮らす30代後半の女性、
雪子。雪子の育てた庭の朝顔がきっかけで言葉を交わした風変わりな男、
富士男と、友情ともプラトニックな恋愛ともつかぬ静かで穏やかな関係を紡いでいきます。富士男は定職にも就かず、いい加減で人生に投げやりな社会のハミダシ者。けれども何故か雪子の前では素直で、雪子もまた不思議と富士男の存在だけは自然に受け入れることができます。けれども富士男にはもう一つの顔があって、身分を偽って通りすがりの女性を引っ掛け、挙句殺人を繰り返してしまう犯罪者でもあったのです。
聖母のように清らかで、静かな暮らしを営む中年女性と、その真逆にいる悪の化身のような男。そんな正反対の二人が、なぜか魂を通わせ、相手のありのままを理解しようとする。なかなか難しいテーマだし、主人公であっても犯罪者の富士男の描かれ方は容赦なくて、読んでいるこちらまで、富士男に裏切られたような悲しみを抱いてしまいます。それは雪子の思いとおそらく同じであり、それゆえ雪子が富士男のしでかした悪は悪として批判しながらも、富士男という存在と人生を自分の心に受け入れようとする葛藤と覚悟が胸に突き刺さってくるのです。大きな意味で「愛」ってどういうことだろう、と真剣に考えさせられた大好きな作品です。
タイトルの「天上の青」というのは、二人の出逢いのきっかけとなった朝顔の品種。
「ヘブンリー・ブルー」というそうです。舞台となっている三浦半島は実は私の地元でもあるので、出てくる地名から電車の路線までリアルすぎて別の意味で楽しい作品でした(笑)。ちなみにこの作品、随分前にNHKでドラマ化されて、そのときの主演が
佐藤浩市さんと
桃井かおりさんでした。桃井さんに関しては、小説のイメージとあまりにも違いすぎるので私的には「心でブーイング」でしたが(いえ、桃井さんはすばらしい女優さんですが)、
佐藤浩市=富士男に関してはもう、
言うことナシの120%ドンピシャの配役でした。うちの地元のあちこちで撮影されていたので、もっと早く知ってれば、
生「佐藤浩市」を見れたのに!と悔しがったことを思い出しますです。
もう一人、乙女座の作家で取り上げたい方が
姫野カオルコさん。
「終業式」という小説です。
これは、なかなか画期的な形式の小説で、全編
「手紙」で構成されています。最初は高校時代の手紙から始まるんだけど、これが読んでて気恥ずかしいほどコテコテ(笑)!今みたいに携帯がない時代、そう、あなたも私も10代だった頃、授業中にこっそり友達に手紙を書いて休み時間に渡したりしましたよね!ね?!あれです。あの他愛ないけど本人たちにとってはそれなりに重要な、ノートの切れ端に書いた手紙の数々、あれでこの小説は幕を開けるのです。そして大学生になり、社会人になっても、いろいろと形式を変えながら「手紙」というスタイルでページは進みます。登場人物たちの人生、交友関係、恋愛、成功、挫折などが、それぞれの手紙を通して赤裸々に語られ、人生の皮肉さや思いがけなさ、恋愛のタイミング、いろいろな愛のカタチが浮き彫りになっていくのです。読んでいると、「ああ、こういうことってあるわー・・・」「そうなんだよねー。思いだけでカタチにならないこういう関係ってあるよねー」「ああ、人と人の巡り合わせって案外こんなもんだよねー」と、思わず「そうそうそう!」と頷きたくなってしまうのです。
人と人の繋がりの不思議さと愛しさ、悲しさみたいなもの、どんな平凡な人生にもドラマがあるという当たり前のことをこの本が教えてくれた気がして、まるで自分のことが書かれているかのようでした。
「天上の青」にしても
「終業式」にしても、「人」というものへの真摯な態度と丁寧で誠実な目、細やかで鋭い感性が存分に発揮されていて、人の内面の奥深くを覗いたような気持ちになれます。この2冊は本当にオススメしたい大好きな作品です。
というわけで、乙女座はやっぱり観察力に優れた、緻密でデリケートな職人さんだということがお分かりいただけたかと思います(たぶん)!そして非常にロマンチックな星座のような気もします。アーティスト気質ですよね、やっぱり。
乙女座の花は、
「露草」だそうです。これまた素朴で清潔な、謙虚さを感じさせる花がきましたね。でも品がある。バラのような派手さはないけど、すーっと吸い込まれるような静謐さと神秘的な色合いが、なんとも風情があって素敵ですよね。